2017年10月25日水曜日

2017年度 クィア公開講座のお知らせ

2017年度 クィア公開講座のお知らせ


タイトル:クィア理論で読み解く美術史—イメージの理論と実践—

講師:半田ゆり(東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程)

日時:2017年10月25日〜2018年1月10日
   19:30〜21:00 (参加費、事前申込不要)

場所:東京大学駒場キャンパス18号館4Fコラボレーションルーム1
対象:10代後半以上
 

日程:
10/25 イントロダクション:クィア理論とは何か
11/08 フェミニズム美術史による美術史の「解体」
11/22 主体・欲望・表象:イメージと精神分析
12/06 有徴・可視:エイズ危機における可視性の戦略、その射程
12/20 様式(スタイル)としてのクィアとその商業的回収:90年代以降の展開
01/10 「女性アーチスト」が明らかにするもの:発掘し、告発し、連帯する

https://goo.gl/VSa8xU

おかげさまで、クィア理論入門公開連続講座、この秋で8年目を迎えます。

今年の講座のテーマは、「視覚表象とクィア」です。規範や普遍性に対する根本的な異議申し立てを志向するクィアのアプローチは、「目に見えるもの」やそれを「見るということ」と、どのように関わるのでしょうか。それはまた、「見るということ」を巡る伝統的な「美術」や「美術史」の理解に挑戦を続けてきたフェミニストたちの営みと、どのように繋がっているのでしょうか。

皆様の御参加をお待ち申し上げます。


2017年10月8日日曜日

「クィア・リーディング連続公開研究会」第13回開催のお知らせ

「クィア・リーディング連続公開研究会」第13回開催のお知ら


日時:2017年10月8日(日)14:30-17:30
場所:中央大学 駿河台記念館 580号室
(駿河台記念館へのアクセスはこちら:http://www.chuo-u.ac.jp/access/surugadai/
 

報告者:報告者(1) ヴューラー・シュテファン(評者)
報告者(2) 黒岩裕市(応答)


概要:黒岩裕市著『ゲイの可視化を読む―現代文学に描かれる<性の多様性>?』の書評会を行います。

村上春樹、川上弘美、吉本ばななの作品の精読を通してそこに描かれるジェンダー/セクシュアリティ秩序を問い直し、現在のにつながる社会の流れを批評的に見る視座を提供する本書は、現代日本におけるクィア・リーディングを考える上で欠かせない一冊となっています。今回の研究会では、まずヴューラー・シュテファン氏より、現代文学における「性の政治」や「フレキシビリティ」といった本書が提起した問題を踏まえた報告をいただき、著者の黒岩氏からの応答と参加者のディスカッションを通じて議論を深めたいと思います。
 

参照テクスト:黒岩裕市『ゲイの可視化を読む―現代文学に描かれる<性の多様性>?』(晃洋書房、2016年)


☆ 出来るだけ事前に読んでから参加してください。コピーが必要な方は事前にお知らせください。

主催: 中央大学人文科学研究所「性と文化」研究チーム

☆「性と文化」研究チームは、2007年に発足以来、ジェンダー/セクシュアリティ論やクィア理論について、文学研究・表象分析の領域で研究活動を続けています。2013年3月には、研究成果をまとめた論集『愛の技法―クィア・リーディングとは何か』(中央大学出版部)を出版しました。
 2013年秋より、関心を共有する研究者(大学院生含む)を対象に、具体的なテクストを取り上げて「読みの実践」を検討する連続研究会を開催しています。参加者には事前にコア・テクストをお知らせし、当日報告者が紹介する読解に対して自由に意見を出し合い議論できる、ワークショップ型の集まりです。

参加は予約制ではありませんが、会場準備の都合上、出来ましたら参加希望をメールでお知らせください。

参加希望のご連絡およびお問い合わせは<queer.reading☆gmail.com>まで。


2017年7月1日土曜日

国際シンポジウムの開催

クィアな変容・変貌・変化(トランスフィギュレーション):アジアにおけるボーイズラブ(BL)メディアに関する国際シンポジウム

日時:2017年7月1日(土)-7月2日(日)
   9:30-17:00(受付9:00-)
場所:神奈川大学横浜キャンパス3号館305教室
http://www.kanagawa-u.ac.jp/access/yokohama/
http://www.kanagawa-u.ac.jp/aboutus/facilities/yokohama/

本シンポジウムは英語で行われます。参加費無料。当日の受付も可能ですが、配布資料準備の都合上、なるべく6月26日(月)までに事前登録をお願いします。

事前登録はこちらから。


詳細情報:
http://human.kanagawa-u.ac.jp/BLinAsia/index.html


Queer Transfigurations: International Symposium on Boys Love Media in Asia

Saturday, July 1 and Sunday, July 2, 2017
9:30-17:00 (registration 9:00-)
Kanagawa University, Yokohama Campus
Building 3, Room 305
Details and Preregistration: http://human.kanagawa-u.ac.jp/BLinAsia/index.html

Queer Transfigurations: International Symposium on Boys Love Media in Asia brings together two dozen scholars researching boys love (BL) media and its fandoms in twelve countries in and beyond Asia. This symposium will include five panels and one roundtable discussion across two days:
  • Local BL Texts, Local BL Fandoms
  • Conflict and Contention within and beyond BL Fandoms
  • BL in Cross-Cultural Circulation
  • Reading BL Fantasies, Re-Reading LGBT Lives
  • BL and Local Masculinities
  • Roundtable: BL and Japan’s Socio-Cultural Impact on Asia
The seventeen papers to be presented will cover a diverse range of media and fandoms, variously illustrating how BL media has been 
  • forming the core of rich new fan cultures in Thailand (Poowin Bunyavejchewin) and Indonesia (Kania Arini Sukotjo);
  • helping female fans negotiate their attitudes towards sex and sexuality in India (Lakshmi Menon);
  • serving as a lens through which to critique hegemonic masculinities in the Philippines (Tricia Abigail Santos Fermin), and transforming gender norms for young men in urban China (Wei Wei); 
  • functioning as a medium of cultural exchange among ChinaJapan, and Taiwan (Asako Saito), the PhilippinesMalaysia, and Australia (Kristine Michelle Santos), and fandoms in China and the Anglophone world (Yanrui Xu and Ling Yang);
  • serving as a tool through which to insist on freedom of expression in Hong Kong (Katrien Jacobs and Holly Lixian Hou) and South Korea (Hyojin Kim); 
  • affecting the sexual fantasies of male BL fans (fudanshi), both homo- and heterosexual, in East Asia (Kazumi Nagaike) and Singapore (Aerin Lai);
  • (re)shaping the representation of gay men in popular culture in Thailand (Kang Byung’chu Dredge); 
  • influencing beliefs about the LGBT community among strongly religious BL fans in Indonesia (Gita Pramudita Prameswari);
  • motivating gay men in China to travel to Japan (Thomas Baudinette); and 
  • affecting attitudes about LGBTQ rights (Feichi Chiang) and same-sex marriage (Peiti Wang) in Taiwan.
Five prominent scholars of BL and fan cultures in Japan, Patrick W. GalbraithAkiko HoriMark McLellandAkiko Mizoguchi, and Naoko Mori, will serve as discussants for the panels, while James Welker will emcee the symposium and serve as chair of the closing roundtable discussion.
This symposium―which will be conducted in English, without Japanese interpretation―is free and open the to public. Preregistration is not required but strongly encouraged (by Monday, June 26) to assist us with preparation.


2017年2月19日日曜日

「クィア・リーディング連続公開研究会」第12回開催のお知らせ

「クィア・リーディング連続公開研究会」第12回開催のお知ら


日時:2017年2月19日(日)14:30-17:30
場所:中央大学 駿河台記念館 580号室
(駿河台記念館へのアクセスはこちら:http://www.chuo-u.ac.jp/access/surugadai/
 

報告者:石川千暁
「一緒に女の子」であることの親密—ネラ・ラーセン『パッシング』からトニ・モリスン『スーラ』へ


概要:「私たちは一緒に女の子だった (We was girls together)」。初のアフリカ系アメリカ人ノーベル賞作家トニ・モリスンToni Morrisonの『スーラ』Sula (1973年)の結末において、今は亡き親友スーラを想って幼馴染ネルNelはそう呟く。二人の親密性をめぐっては、レズビアン的であるとも、逆に同性愛とは異なるとも評されてきたが、そうした相反する見解は、『スーラ』に書き込まれている流動的な—クィアな—性の表現を期せずして言い当てているだろう。
 同じくアフリカ系でハーレム・ルネサンス期の作家であるネラ・ラーセンNella Larsenの『パッシング』Passing (1929年)もまた、女同士の親密な関係を描いている。スーラを弔うネルの呟きに、ネラが描き得なかった類のセンティメントが込められていると考えることはできないだろうか。本発表は、女同士のエロティックな欲望の抑圧を描いたラーセンのテクストのクィアな書き換えとして『スーラ』を読む試みである。
 

参照テクスト:Larsen, Nella. Passing. 1929. New York: Penguin, 2003.(上野達郎訳『白い黒人』春風社、2006年)
Morrison, Toni. Sula. 1973. New York: Vintage, 2004.(大社淑子訳『スーラ』早川文庫、2009年)


☆ 出来るだけ事前に読んでから参加してください。コピーが必要な方は事前にお知らせください。

主催: 中央大学人文科学研究所「性と文化」研究チーム

☆「性と文化」研究チームは、2007年に発足以来、ジェンダー/セクシュアリティ論やクィア理論について、文学研究・表象分析の領域で研究活動を続けています。2013年3月には、研究成果をまとめた論集『愛の技法―クィア・リーディングとは何か』(中央大学出版部)を出版しました。
 2013年秋より、関心を共有する研究者(大学院生含む)を対象に、具体的なテクストを取り上げて「読みの実践」を検討する連続研究会を開催しています。参加者には事前にコア・テクストをお知らせし、当日報告者が紹介する読解に対して自由に意見を出し合い議論できる、ワークショップ型の集まりです。

参加は予約制ではありませんが、会場準備の都合上、出来ましたら参加希望をメールでお知らせください。

参加希望のご連絡およびお問い合わせは<queer.reading☆gmail.com>まで。